ここが知りたいQ&A/保育事故のデータベース化

2015年7月20日

 『再発防止に向け、内閣府のホームページで公表を開始。今秋にも施設での対応に関する指針や手引を策定へ。』
 Q 保育現場での事故情報の取り扱い方が変わったようだ。
 A 政府は保育事故の原因などを広く知らせ、再発防止に役立てるため、事故情報をデータベース化し、6月30日から内閣府のホームページで公表を開始した。今回公開されたデータベースには、今年4月以降に発生した、子どもが死亡したり、全治30日以上のけがをした8件の事故について概要や原因分析、今後の改善策を記載している。
 今年4月に本格施行となった「子ども・子育て支援新制度」では、死亡や重篤な事故が起きた場合、認可保育所や私立幼稚園、認定こども園に対し、自治体への報告を義務付けた。認可外保育所や一時預かり事業については、通知で自治体への速やかな報告を求めている。
 これまでも保育所の事故は厚生労働省、幼稚園は文部科学省が公表していたが、今後は子育て施策を一括して担当する内閣府が全施設の事故をまとめる。情報は3カ月ごとに更新し、ホームページで公開していく。
 Q データベース化に至った背景は。
 A 厚労省によると、2014年に保育所で起きた子どもの重大事故は177件、死亡事故は17件に及ぶ。死亡事故は、11人が睡眠中に起きたもので、うち4人はうつぶせ寝の状態で発見された。死亡事故はここ数年、施設数の増加に比例して上昇傾向にある。事故の分析や検証が不十分だったことも、類似の事故が後を絶たない一因と見られている。
 このため、公明党は昨年3月、菅義偉官房長官に、保育事故情報についてデータベース化するなど安全確保策を要望。同月の参院予算委員会などで、山本香苗、長沢広明の両氏が事故情報のデータベース化を提案。これを受け、政府に重大事故再発防止策に関する有識者検討会が立ち上げられ、データベース化につながった。
 Q 今後の取り組みは。
 A 事故の再発防止に向け、政府は収集した事例を検証することが求められる。政府の有識者検討会では、保育施設の対応に関するガイドライン(指針)やマニュアル(手引)の策定に向け議論している。13日には、事故が多い睡眠や食事などの時は子どもから目を離さないなど、具体的な対応を促す指針の骨子案などについて検討した。今秋にも決定される予定。

(2015年07月20日付 公明新聞3面より転載)


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